マツダSKY特集、第3弾 ディーゼルに革命を!
掲載 更新 carview! 文:伏木 悦郎/写真:マツダ、伏木 悦郎
掲載 更新 carview! 文:伏木 悦郎/写真:マツダ、伏木 悦郎
パワートレインのレクチャーを受けた後SKY-Gで一息入れ、さらに関連するシャシーとボディに採用された技術展開の情報シャワーを浴びると、もう頭はパンパン状態に。時間ですの声でSKY-Dのテストドライブ開始を告げられた時には心底ホッとした。
いつものようにゆっくりと…6速MTが組み込まれたアテンザTPV・SKY-Dの動き出しには、より一層念を入れた。アイドリング発進からアクセルをほとんど踏み込まずにシフトアップさせて、ズンズンとスピードを高めて行く。上手にスロットルをコントロールすれば、6速でアイドリング+αからトップスピードまでカバーしてしまうフレキシビリティこそが現代のコモンレールディーゼルの醍醐味であり、魅力の源泉だ。
昨年のことになるが、僕は2.2リッターのMZR-CDを搭載するマツダ6アクティブ(ワゴン)をアウトバーンで試している。ボア×ストローク=86.0×94.0mmの排気量2184ccコモンレールターボディーゼルは、圧縮比16.3:1から120kW(163ps)/3500rpm、360Nm/1800rpmを得る。これと6速MTの組み合わせは文句なしにスポーティで、200km/h巡行を可能とする高速ツアラーとしての資質を十分備えていた。
当然、このアテンザTPV・SKY-Dにはそれ以上を期待したわけだが、結果は想像を遥かに上回る驚きに満ちたものだった。最初に難点だけを挙げてしまえば、まずアイドリングや低回転域でのディーゼルノックが耳につく。SKY-Gの音作りが課題となるホワイトノイズ系とは対照的な遮音・防音。ある程度スピードに乗ってしまえばむしろツキの良いパワーフィールとして受け取れるので、ことさら低速時には際立ってしまう。それと、前輪荷重増加の影響でステアリングの据わりや手応えはSKY-Gより好ましくなっているが、相対的にリアサスのスタビリティに不満が残った。これも空力の煮詰めが関わるので、現時点では不問に付すというのが正しい態度だとは思う。
それらを除けば、もう期待だけが膨らむ感じ。SKY-Dのディメンションは、ボア×ストローク、排気量ともに現行MZR-CDと同じ86.0×94.0mmの2184cc。出力値は明らかにされなかったが、トルクはSKY-Gのちょうど2倍となる420Nm。現行MZR-CDの60Nm上乗せだ。最大連続回転数が5200rpmということなので、相当のパワーアップが実現されたとみて間違いはない。
操作性タッチが一段と向上した次世代6速MTを介したクルマとの“やり取り”は、自由が許容された欧州の走行環境下では単純素朴に楽しく面白い。トルクが2:1の関係にあるSKY-Gとのトップスピード差は10km/hプラスに過ぎないが、そこに至る加速の力強さ、気持ちが乗るピックアップの鋭さは、多くの走り屋に経験して欲しいと思わせる。
このSKY-DにもSKY-DRIVE=6速ATが組み合わされることになったのは、今後の日本市場にとって朗報だろう。ギアボックスの基本構成をミッドサイズと変えることな2倍のトルクアップにも対応するそれは、日本のディーゼル乗用車シーンを大きく変える可能性を秘めている。SKY-Dでは後半に強いにわか雨の襲来などもあってATでの最高速トライは逃したが、MT同様230km/h超のポテンシャルを備えていると見て間違いはない。
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
スズキが新型「ハスラー」発表! レトロに変わった「めちゃゴツ顔」採用に反響多数!“カッコいい”と評価された「ワイルド仕様」とは
心当たりのある人は要注意!高速道路であおっていると思われてしまうバイクの運転とは
2024年4月の欧州新車販売は前年同月比2桁アップと元気回復。ハイブリッドが29.1%増加
スズキがレンタルバイクについに参入! 人気の「S1000GT」「8S」「Vストローム」も気軽に乗れる…6月1日開始
チームも含め、全員で”儲ける”F1に。リバティCEO、次期コンコルド協定の交渉を語る「チームの絆を分断するつもりはない」
うっかりで…「ゴールド免許」剥奪? 無事故&無違反でもブルー免許に格下げ? 絶対に“注意すべき”コトとは
自動車部品メーカー・サンコール、竹炭グッズで百貨店デビュー
新車購入は「入社1年目の新人」だと好条件が引き出しやすい! ただし「もう辞めました」のリスクもアリ!!
ホンダE-クラッチはUターンで役に立つ? クラッチレバー操作不要、しかもエンストしない…そんな「上手い話」を試してみた
[15秒でわかる]KGモーターズ『mibot』…超小型モビリティを開発中
新型「BMW M5」の価格&デザイン&パワーユニットに関する全情報!
トヨタ新型「商用バン」登場! 斬新大口顔に6速MTもアリ!? 人気ある“プロエースシティ”仏で刷新、日本での反響は?
“想定外”が頻発する耐久の現場。技術開発に留まらない、トヨタが水素で挑戦するワケ【S耐富士24hレース】
【そもそも買えるの?】ランクル300と250、レクサスLXとGX。“最強に買い”なモデルとは
【228万円】一番安いのに装備が充実…? 「マツダ3 ファストバック 15S」はアリかナシか
売れてる軽EV「サクラ」がライラック×黒の乙女系2トーン追加や仕様向上。価格は約4~5万円上昇
こっちが本命? ノートクロスオーバーがデザイン一新。タフ感強調で本家よりアリかも…?
【電動ツインブースト!】新型「911」の目玉はハイブリ搭載「GTS」。加速が大幅進化の理由
ヒロミ絶賛の乗り心地、電動トノカバー高すぎ!? 発売から3ヶ月経ったトライトンのユーザー評価は?
BMW最小SUV「X1」に新グレード追加! 1.5Lの“sDrive18i”は最安の540万円
活気を取り戻すイタリア車。名門「ランチア」の“懐かし系”ニューモデルたちは日本に入ってくるか?